『Flare』
―《全て君が正しい》もう一度、ハートに火をつけて―
近年のバンプのテーマは『ユグドラシル』の再定義にある。改めて振り返るとAsgard:神の世界から始まり、Midgard:人間の世界で終わる。この二つのギターソロが繋がり円環は閉じる。
「Flare」もPreludeとCodaのごとく、ギターソロが配置され、円環が閉じる。これも一つの『ユグドラシル』の具現化だと言える。
そして藤原基央が歌う"Flare"の意味が《どんな落とし物しても 全部 塗り潰す朝》と《どこにいるんだよ ここにいたんだよ/ちゃんと ずっと ちゃんと ずっと》との対比で見えてくる。
"Flare"は暗闇では見えるが朝になれば塗り潰される。でも、ちゃんといるのだ。つまりそれはバンプ自体を表す意味も含まれる。本曲は25周年を歩き始めたバンプのリスタート曲とも言える。
何かにつけて新しい灯を求めざるを得ない2021年。私達は何度も彼等の描く神懸った光に勇気をもらってきた。でも、もう何十年もバンプを聴いてきた方なら気が付くべきなのだ、もうその炎は人間である、あなたの中にある事を。